猫が怪我をした場合の応急処置は?

 

屋外で活動する飼い猫は、なわ張り争いやメス猫をめぐって喧嘩するので、怪我をして帰ってくることがあります。

近所に動物病院がない場合に車の運転ができる家族が不在だったり、お給料日前で経済的に動物病院にすぐ連れて行けないとき、自宅でどんな事ができるでしょう?

怪我をした猫のための応急処置とケア方法をまとめました。

猫の傷は消毒するべき?

猫の毛色や模様によっては、傷がわかりずらい子もいますね。

帰ってきた猫の体や足をふいてあげたときに、ケガがないか見てあげましょう。

ケンカをするとアゴの下や肩、後ろ足やお尻に傷ができます。

では、傷口から膿みがでているのを見つけた時は?

「マキロン」、「オキシドール」、「エタノール」といった人間用の消毒液を常備されている方は、猫に使ってあげると殺菌作用があっていいのではないか?と思うかもしれません。

ところが実際には、消毒液の殺菌作用で猫が本来持つ皮膚を回復させる働きを妨げて、傷口の治りが悪くなり、炎症を引き起こす原因になります。

では、どうしたらいいのでしょう?

まずは自宅の水道水で傷口を洗い流す

「え?水道水で洗うだけ?それだけで大丈夫?」と、不安に感じるかもしれません。

しかし、これで、傷の表面についたゴミや雑菌は洗い流せます。水なので刺激も少ないため、猫が本来持っている治癒能力も妨げられずにすみます。

蛇口から流れる水で直接洗い流そうとすると、猫は驚いて暴れることがあります。

そうした場合、空のバスタブに猫を入れて、水さしや計量カップなどで少しずつ傷口に水をかけてあげるとよいでしょう。

猫の傷にイソジンやオロナインを使っても大丈夫?

さて、「イソジン」や「オロナイン」といった常備薬は猫の応急処置で使えるのでしょうか?

まず、「イソジン」は使うべきではありません。

イソジンは動物病院でも消毒液として利用されていますが、人間用のうがい薬のイソジンとは違うものです。

自宅にある「イソジン」は、喉の消毒と殺菌を目的に作られており、口の中で爽快感を出すために「メンソール」が含まれています。メンソールの香りと爽快感は猫には不快なものです。

次に、切り傷や火傷にも効く家庭の常備薬「オロナイン」ですが・・・これも猫には不適切なものです。

オロナインの注意書きを見ると「深い傷、広い傷、湿疹、皮膚炎、虫刺され、2度以上の火傷」には塗ることを禁止しています。

猫の皮膚の上皮質は人に比べると薄いため、猫のかぎ爪でできた幅が小さな傷でも皮膚の深い所まで刺ってしまう傾向があります。

つまり、オロナインをぬったとしても、成分が傷の中にまで届かない可能性が高いのです。

では、何もしないで猫の自然治癒力だけで治すしかないのでしょうか?

猫は傷をなめて治そうとします。マッサージ効果もありますが、猫の口の中にはたくさんの雑菌がいっぱいあります。雑菌を防いで傷口を乾燥させて治りを良くしてあげるために「エリザベスカラー」を首につけてあげることをおすすめします。

「エリザベスカラー」は中世のヨーロッパの王室や貴族の衣装についたひだ襟に似た保護具です。

自宅にあるクリアファイルやカップ麺の空き容器で「エリザベスカラー」を作って、猫の回復を助けてあげましょう。

猫の傷が膿んでいる場合は?

膿みは、猫の体の中で雑菌と戦って死滅した細胞と体液です。

ケガが悪化したのではなく、死滅した雑菌と猫の細胞が体の外に出ることで完治が近い状態なんです。

痛がると思いますが、清潔な手で脱脂綿やガーゼを当てて膿みを押し出してあげましょう。出し切ったらまた水道水で傷口を十分洗い流しましょう。治るのが早くなります。

死滅した細胞や雑菌の体液の膿みをなめさせないようにさせるために「エリザベスカラー」をつけてあげましょう。治りかけた傷口を広げたり、雑菌が再び侵入することも防げます。

そして猫の免疫力を保つために、ケガが治るまでは外に出さず、ごはんをこまめに与えましょう。

膿みがたまったままで皮膚の外に出ない時はとても危険な状態です。放っておくと雑菌より猫の抵抗力が弱いので痛みと発熱を引き起こす可能性があります。猫がうずくまって動かない、体を触らせない、ゲリをしてごはんを食べない、はれた皮膚がぶよぶよしている、赤黒い血が傷口から出る時は抗生物質のお薬や注射が必要です。1日も早い獣医師の診察と治療が必要です。抗生物質で改善がなかった場合は手術で膿みを出す、またはえ疽した傷口を切り取ることもあります。

まとめ

猫の傷は消毒するべき?

「猫の傷は汚れを洗い流す」ことからはじめましょう。傷口は水道水で洗い、消毒液は使わない。

猫の傷にイソジンやオロナインを使っても大丈夫?

イソジンやオロナインは猫の傷に効果がなく、場合によっては悪化させます。

傷口を水道水で十分洗い流せていれば、「エリザベスカラー」をつけて傷を雑菌から守ってあげましょう。

猫の傷が膿んでいる場合はどうすればいいの?

膿みを外に出し、エリザベスカラーをつけて傷口を雑菌から守ってあげましょう。

体力を落とさないために、外出をさせない、こまめにごはんを食べさせる。

改善がない、悪化している時は1日も早く獣医師の診察と治療を受けさせましょう。

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