猫に草は必要?食べさせてもOKな草の種類はどれ?

室内飼いをしている猫には栄養バランスの良いキャットフードを選んであげたいですよね。

しかし、ペットショップやホームセンターで見かける「猫草」はどうでしょう?これは猫に必要なものなのでしょうか?

猫草は猫にとって良い?悪い?

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栽培キッドで売られており、水をあげるだけでぐんぐん育つ「猫草」はイネ科の植物です。

専門書を調べてみると、「嗜好品」という位置づけで紹介されていました。

つまり、猫にとって絶対必要なもの、というわけではないのです。

「猫草」に関しては、以下のようなメリットとデメリットがありますので、知っておいてください。

猫にとって「猫草」を食べるメリット

①毛球症の予防

猫は自分の体をなめて毛の汚れを落としたり、体についた匂いを消したり、皮膚をマッサージしたりしています。おのずと自分の体毛も体内に飲み込んでいます。

毛が腸につまらないように自分で吐き出すこともありますが、まれに、長毛の猫や、ストレスなどでしょっちゅう体をなめる猫は腸に体毛を詰まらせます。

そんな時に、葉先が尖った「猫草」を食べることで、胃壁が刺激され「体毛を吐き出しやすい」ようになったり、繊維質で消化されないので「腸にたまった体毛を排泄しやすくする」役目も果たします。

②味の変化や食感を楽しむ、またはビタミンの補給

私が室内飼いをしている日本猫は、実は販売されている「猫草」を食べません。育てても見向きもしませんでした。

ところが、観葉植物「オリヅルラン」の新芽だけ噛みます。

好きなのかと思って「オリヅルラン」を短く切ってお皿で与えると見向きもしませんでした。

よく観察してわかったことは、猫は植物を噛んでいるだけで、飲み込んではいないのです。どうも寝起きや食事前、気分がすぐれない時に噛むとスッキリするみたいですね。

人間に置き換えて考えてみると、私はコーヒーを飲むとめまいがしてしまうので空腹時には飲みませんが、人によっては寝起きにコーヒーを飲むとカフェインが効いてシャキッとしますよね。

私の猫も「オリヅルラン」を噛んでシャキッとしているのかもしれません。

さて、一般的に「猫草」として販売されているえん麦には、どんな栄養があるのでしょう。調べると、「葉酸」といったビタミンが多く含まれていました。

「葉酸」はビタミンMやビタミンB9とも呼ばれます。赤血球を作るのに必要なビタミンです。

しかし、「猫草」を食べなくても、主食のお肉やバランスのとれたキャットフードを食べていれば、猫に必要な栄養素は満たされます。

私の猫のように好んで食べなくても問題はありません。

猫によって味の好みや活用する方法が異なる「猫草」はやはり嗜好品として与えることに最大のメリットがあるようです。

③自然に触れる機会ができる

ここ数年で猫の飼育環境は完全室内飼いへと変わりました。外で虫や小動物を追うこともなく、木に登ったり、草むらで身をひそめて獲物を待つこともなくなりました。

外の小枝にとまっている小鳥を窓越しに見つめる飼い猫の「カカカッ」という小さな声を聞いたことがあると思います。これは、狩りをする本能を想像力で満たしている行為と言われています。

お部屋に植物があると、少ないながらも土の匂いや植物が発する湿気を含む香りを感じて猫も本能的にリラックスできるではないかと個人的に感じています。

限られた生活空間の中でも、植物があると人も心が和みます。「食す」他に「植物を愛でる」ことも猫の健康につながるのではないかと私は考えています。

猫にとって「猫草」を食べるデメリット

①「猫草」を食べるとウンチのキレが悪い

ゲリをするのではなく、単純に未消化の長い「猫草」が腸の中に残っているため、ウンチが出てもお尻から「猫草」がはみ出したままになる現象があります。

これは、「猫草」を好んでよく食べる猫によくあることです。

お尻からはみ出した「猫草」を無理に引っ張ると、違和感で猫が嫌がり、時には興奮して怒ることもあります。

だからと言って猫まかせにすると、カーペットや目の粗いマットの上にお尻をつけ、前足で前進し、お尻をずって異物をとろうと歩き回ります。

お尻から「猫草」がはみ出しているのを見つけた時は、人肌程度のぬるま湯にひたしたガーゼでそっとふき取ってあげましょう。市販のウェットティッシュも良いですが、冷たい感触は猫を驚かせてしまいます。一度ぬるま湯につけてから優しくふき取ってあげましょう。

そして、猫が自由に「猫草」を食べたいだけ食べないように目を配ってあげましょう。

②毛玉ではなく食べたものを吐いてしまう

「猫草」を食べると胃壁が刺激されて吐きだすことができます。毛玉が出れば良いのですが、未消化のエサや、胃液だけ頻繁に吐いている時は刺激が強すぎるかもしれません。

この他に、病気で吐いていることもあります。

体調を崩している可能性も考えて獣医師さんの診察を受けましょう。そして「猫草」を食べさせることについてアドバイスを仰ぎましょう。

猫によっては「猫草」が体にあっていないかもしれません。

「猫草」は必ず食べなければいけないほど重要なものではありません。獣医師さんから飼い猫の状態を見て食べさせる必要がないと指導がありましたら、健康管理のために「猫草」を知り合いに譲る、または処分しましょう。

猫が草を食べる本当の理由は?

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実は医学的に猫が「猫草」を食べる理由ははっきりしていません。前述のように、嗜好品という見解が一般的です

私の飼っている日本猫も、「猫草」であるえん麦は見向きもしませんし、観葉植物の「オリヅルラン」は新芽を噛んでいるだけで飲み込みはしません。

好んで「猫草」を食べる猫は本能的に体調管理のために飲み込んでいる可能性があるという仮説もあります。

猫は本来、狩りで食事をする肉食の動物です。肉を効率よく消化してエネルギーにする代謝を持っています。

しかし、人のように鳥の羽根や小動物の骨を取り除いて調理してから食べているわけではありません。羽根や骨、クチバシや歯といったものも一緒に食べます。消化されないのである程度猫の胃や腸に負担がかかります。

体調が悪い時は、これらを体外に吐き出したり排泄してしまいたくなることもあるでしょう。

そんな時に猫は、刺激物として「猫草」を利用してきたのではないでしょうか。

猫の祖先は砂漠の近くに住んでいました。こういった環境では植物も種類は限られ、たくさん生い茂っているわけではなかったでしょう。

そのため、食べられなくても困りはしませんが、体調がすぐれない時にあったら便利なもの、それが「猫草」だったのではないでしょうか。

猫に食べさせても良い草・悪い草

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猫は本来肉食の動物です。猫は嗅覚が鋭く、野生の本能も残っているので、自分にとって危険な草や花を食べることは少ないです。

そのため、猫が自分の体についた植物の花粉をなめたり、または茎や葉を噛んで中毒症状を起こしたり死亡したと言うデータは貴重です。

「有害」とされる植物の情報は死亡報告などが根拠となっているので正確です。

しかし、「無害」とされる植物の情報には注意が必要です。死亡報告の実績が無いため無害とされているものも若干含まれているからです。

猫に絶対「無害」と言いきれる植物は、それほど多くはないと考えましょう。

猫に「有害」な植物

危険な植物をすでにお持ちの環境であっても、猫は嗅覚が鋭い動物なので、自分に危険な植物を避けて生活している可能性もあります。

植物の根や球根など、猫が触れる機会が少ない部位にだけ毒性があり、猫にとってリスクが少ない場合もあるでしょう。

しかし、いったん猫の体内に取り入れられると命が危険にさらされます。

猫は人間に比べて体重が軽いので、私たちよりも植物毒性を受けやすく、少量でも中毒になりやすいです。

観葉植物や切り花を部屋に飾るときは、猫にとって危険ではないか、植物の毒性について知識を増やしていきましょう。

危険が少ない生活空間で猫を飼育してあげられるように、植物の学名を確認する習慣を身につけましょう。

〔 カランコエ属の植物 〕

キョウチクトウ、ジギタリス(キツネノテブクロ)、スズラン、イチイなどです。

これらの植物には心臓に影響を及ぼす成分が含まれています。根や球根のほかに、葉から茎まで全てのパーツに中毒成分が含まれています。

不整脈などで突然死する可能性があります。

〔 プラム属 〕

リンゴ、アンズ、チェリー、モモ、ウメといった、人には身近な植物ですね。

プラム属には、「種」にシアン化物が含まれています。ローレルチェリー(laurel cherry)には「葉」と「果実」にもシアン化物が少量含まれています。

このシアン化物が猫に中毒症状を与えます。

症状は痒み、不安行動、めまい、酸素不足により危険な状態に落ちることがあります。

種が腸に詰まり、閉塞を起こすこともあります。

〔 ナス科 〕

イヌホウズキ、チョウセンアサガオ、ニオイバンマツリなどは観賞用の切り花でも見かけることがありますね。

ナス科は全てのパーツに注意すべきですが、特に「未熟な果実」に中毒成分が多く含まれます。

副交感神経に影響を与えますので、症状は散瞳(黒目が大きくなる)、嘔吐、ふらつきなどです。

またニオイバンマツリは神経毒性があり、黒目が揺れる(眼振)などの症状を起こし、死に至ることもあります。

〔 キンポウゲ科 〕

キンポウゲ、クレマチス、アネモネ、トリカブトなど、ガーデニングに人気の花ですね。これらの植物は、虫に花粉を運んでもらって受粉するため、美しい花がたくさん咲いて目を楽しませてくれます。

しかし、根や球根、葉と茎にアルカロイドを多く含み、食べると中毒症状を起こします。

症状は嘔吐、血便、腹痛です。

〔 サトイモ科 〕

スパティフィル、アイビー、フィロデンドロン、ディフェンバキアなど室内で人気の観葉植物も含まれています。

全てのパーツに毒性がありますが、特に茎と葉にシュウ酸エステル結晶が多く含まれています。食べてしまうと、口の中を刺激します。

症状は口内の痒み、過剰なよだれ、気道閉塞、また痙攣などの神経症状などがでることがあります。

〔 ユリ科 〕

ユリ、チューリップ、スズラン(谷間の姫百合)などです。

全てのパーツに毒性がありますが、「花粉」をなめたり吸引してしまうと中毒症状がでることがあります。

ユリ科の植物は、猫にとって危険が高い植物の1つです。なぜなら、治療法がないため一口でも食べてしまうと命に関わることが多いからです。

症状は嘔吐、元気消失、腎不全などが起こります。

〔 ツツジ属 〕

シャクナゲ、アザレア、ゲッケイジュなどです。全てのパーツに注意が必要です。

ツツジ属には「グラヤノトキシン」という成分が含まれています。口に含んだり、食べたりすると中毒症状を起こします。

症状は嘔吐、不整脈、運動失調、元気消失などです。

〔 トウゴマ 〕

全てのパーツに毒性がありますが、特に「種」に注意しましょう。

トウゴマは「ひまし油」の原料として知られています。「ひまし油」は加工されて整髪料や香水、医療品にも利用されています。

「ひまし油」や整髪剤を猫の毛ヅヤにも良かれとおもって安易に使ってはいけません。

また、トウゴマには鮮やかな赤い実がなるため、観賞用としても人気があります。うっかり猫の生活空間に置かないように注意しましょう。

トウゴマに含まれる「リシン」という成分が猫に中毒症状を与えます。

症状は消化器症状、心不全、けいれん、腎不全などが起こることがあります。

〔 ソテツ 〕

全てのパーツに毒性がありますが、特に「種」に注意しましょう。「サイカシン」という成分が含まれています。

症状は、重度の嘔吐、下痢、運動失調、肝臓壊死などが起こります。

〔 イヌサフラン 〕

全てのパーツに毒性がありますが、特に「花」、「球茎(茎の根本)」、「種」に注意しましょう。「コルヒチン」という物質が含まれています。

症状は、腹部痛、麻痺、痙攣などを起こします。

猫に安全な植物の一例

〔 イネ科 〕

えん麦(猫草)が代表的です。観賞用でお部屋に置いてももちろん安全です。

しかし、猫の体質や好みで食べないこともあります。

ちなみに私の猫は食べませんでした。

〔 オリヅルラン 〕

私が自宅で育てています。そして我が家の猫は新芽を噛んでいるだけで飲み込まないのですが、気分転換に噛んで楽しんでいるようです。

小さな白い花をつけます。

猫のいるお部屋でも安心して育てられる植物の一例

私が実際に猫がいる環境で育てたことがあり、一般的に猫に無害とされている植物です。

猫が噛んだり、近寄っている様子を見たことがありませんでした。

・バジリコ
・カトレア
・ペチュニア
・バラ
・ズッキーニ
・ノイチゴ
・キンギョソウ
・サルビア

このほかに、私は育てたことはありませんが、猫に無害、または被害報告がない植物をご紹介します。

・ペペロミア
・オブツシファリア
・ホテイチク
・コリアンダー
・ヤグルマギク
・マニラヤシ
・ヤナギラン
・エピスシア
・レプタンス
・フォルベシー
・ヒポエステス
・スポット
・レンギョウ
・エケベリア
・エレガンス
・アイリッシュ
・モス
・ジャスミン
・カンノンチク
・グズマニア
・コッキネア
・ムサイカ
・クワ
・オオバナカリッサ
・グズマニア
・ミノール
・シロガネヨシ
・インパチェンス
・ショクヨウカンナ
・エケベリア
・エレガンス
・アウレンティカ
・ホウビカンジュ
・アレカヤシ
・ヒャクニチソウ

まとめ

室内で飼われている猫にとって、身近に自然と触れられる機会はとても少ないです。食べる以外に、「猫草」は小さな自然を猫にもたらしてくれます。

別な生物との触れ合いは猫にとって良い刺激です。

お部屋に緑がない飼い主さんは、猫が食べなくても「猫草」を育ててみると、人も猫も小さな癒しを得られるかもしれません。

しかし、猫が食べないのならもう少し華やかな観葉植物を、とお考えの時は、植物の学名をしっかり確認して、猫に毒性がないか調べてから購入しましょう。

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